第19回総会(平成30年5月9日開催)講演摘録

「らくなん進都における京都市成長産業創造センターの役割と先端技術の紹介 ~創立5周年を迎えた今後の展望~」

平尾 一之氏(京都市成長産業創造センター長)

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  • 公益財団法人京都高度技術研究所は1988年8月9日に設立され、2013年4月1日に公益財団法人へ移行され、本社は京都市下京区中堂寺南町135番地 京都リサーチパーク東地区にある。
  • 目的は科学技術の振興や企業経営に関する支援を通じて、地域産業の発展と市民生活の向上に寄与する。
  • 事業概要は情報通信技術の研究開発の推進、地域産業の活性化、産学公連携による研究開発支援、新事業や新産業の創出を支援する。京都市成長産業創造センターは高機能性化学研究開発拠点として位置付けられる。
  • 京都市成長産業創造センターはAdvanced Chemical Technology Center in Kyoto、ACT京都と称せられる。当センターは2013年11月1日に開所し、技術の橋渡し拠点整備事業としてらくなん進都・高機能性化学研究の拠点である。
  • 京都市伏見区治部町105番地のらくなん進都内にあり、地上5階、地下1階の6層構造の建物である。事業主体は公益財団法人・京都高度技術研究所となる。
  • 京都イノベーションベルト構想の推進しており、これは我が国の研究開発をリードする大学や研究機関(京大iPS細胞研究所等)、世界的オンリーワン企業(オムロン、島津、京セラ、日本電産等)、高度なものづくり技術を有する中小・ベンチャー企業が多数集積する京都市地区からけいはんな学研都市エリアを中心に、産学公住連携により、特区制度や国の競争的資金等を活用しながら、次々とイネベーションを誘発し、京都経済の成長エンジンとなる新事業や新産業を創出する。
  • ACT京都がめざすものとしては次の通りである。大学、研究機関、企業等の産学公が連携し、最先端の大学の技術シーズを着実に事業化につなげる研究プロジェクトを推進し、環境エネルギー分野革新と医療・介護分野革新を実現し、付加価値の高い高機能性化学品を生み出す。その成果を地元の中小企業等に橋渡しすることにより、京都市域における産業競争力の確保と新規事業の創出を図る。また、人材育成や産学公の交流の場を提供し、幅広い情報交流の促進と新たな連携の創出を図る。
  • ACT京都の主な活動は次の通りである。化学分野における大学等研究機関が有する技術を企業に橋渡し、産業創造を一つ屋根の下で行う。橋渡しする技術を洗練する大学等研究開発プロジェクト、事業を行う企業を支援するとともに、候補となる入居者を確保し、当センターの入居者支援を行う。地域の大学等研究機関や企業とのネットワークを構築し、地域コミュニティの活性化支援、企業へのサービスを提供する。京都グリーンケミカルネットワークにて連携活動を強化し、地域産業活性化を行う。京都市との協業体制(産業支援、まちづくり)の高密度化を図り、地域の大学等や近畿経済産業局や国立研究開発法人科学技術振興機構、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構等との連携構築・強化を行う地域のコア施設として産学公拠点を形成する。